中国国際放送局の記事に、日本の核武装に要する時間は約三年、費用は三千億円〜五千億円、技術者は百人が必要との記事があった。
日本当局の内部資料と記載してあったが、どの資料かの記載は無かった。
 今頃何故日本の核武装に関する記事を掲載するのか真意を測りかねるが、興味を持って見ているには違い無い様だ。 
 感覚的には、小型戦術ミサイル搭載弾頭には確かにそれ位時間が必要かも知れないが、一定以上の核弾頭は二ヶ月もかからないと思う。
 要は、その気になるか、どうかだろう。 既に大型の弾頭を搭載するロケットは数種類存在するし、高濃縮ウランは有り余る程造れる。北が核武装して離す気持ちは無い様だから、ポ−ズででも日本も核武装すると言ってほしいのだろうか。?
 相手側が此方の何に興味を持ち、何を知りたいかは別にして、此方が相手側が欲する情報の総てを開示していたとしても、多分常に警戒を怠らないだろう。
 情報収集衛星にしても、能力自体は多分米国のそれよりも十年遅れているかも知れない。然し監視されていると思う事自体が行動を抑制する効果は存在する。 情報の収集とは必ずしも精度だけを要求するものではなく、傾向を推測する為の能力があれば、後に大きな変化を捉える事も出来る。言わばデ−タベ−スを造り、プロファイリングを行なう端著となる。
 この事が税金の無駄使いとは思わない。技術開発は何も技術開発と謳わなくてもあらゆる場面で行なわれている。
 JR等で使用されている切符の自動販売機の初めは農水省が開発を始めた数値演算プロセッサ−にある。 今当たり前になっているアメダスの画面も水稲の生産量推計と病害発生予察から民生への移行である。
 M氏の言われるが如く、現在の時代に軍事機密などは技術面ではあり得ない。機密とされるべき事項は何が写っているかであって、どうして写るかでは無い。 その面では、機密にする合理的理由が存在すると思う。
 地球の裏側の情報が意外な事実を実証する事もある。 航空機の運行管制の為に今技術試験衛星が打上られているが、運用の仕方次第では大きな情報収集能力を持つ。 情報と技術は常に民需先行の時代になっている。
 衛星の名前でとやかく言う時代ではなくなっているのでは無いだろうか?。 敢えて言えばアメリカのミサイルには日本製のカメラと誘導装置が不可欠だし、既に民需と軍事の区別をする時代では無いだろう。
 要は何を知り、如何に行動するかを選択すれば済む時代である。 場合によっては手を明かさない事も必要だろう。