現行憲法はその出生に「いかがわしさ」がある。
プレスコード指令が出され、言論統制と檢閲が爲されてつくられた憲法
であることは厳然たる歴史的事実である。
國民の政治的意志形成に瑕疵があるのだ。
表現の自由を保障した帝國憲法第29條に違反してGHQの強權で制定された。

ポツダム宣言第10項には、
「日本國政府ハ日本國國民ノ間ニ於ケル民主主義的傾向ノ復活強化ニ
対スル一切ノ障礙ヲ除去スヘシ」
とあつた。
民主主義的傾向は民本主義など大正時代にもあつたのだ。
更に同項には、
「言論、宗教及思想ノ自由竝ニ基本的人權ノ尊重ハ確立セラルヘシ」
とあつた。
これを無視してのプレスコード指令、GHQの傀儡團體・日本新聞協会に
よつて、言論・思想・表現の自由、參政權などの基本的人權は抹殺された。
言論、思想、表現の自由は民主社会を維持し、育成する上で重要な機能を有し、
政治参加の機能を持つてゐる。參政權行使の前提の權利だ。
この自由が妨げられることは、參政權の行使が妨げられたことと同じだ。

現行憲法は強姦されて出生した。
護憲派は9條の會を結成して、強姦された上に再び強姦されたいと云つてゐる。
良識ある國民は、9條を廢棄し、強姦を防がなければならない。

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大和猛夫