Kanon 第20話
携帯@です。
Kanon 第20話「別れの夜想曲(ノクターン)〜nocturn〜」について雑感など。
^L
●全体を通して
タイトルの夜想曲とは……夜間の礼拝時に演奏されたことに起源のある、短い楽曲
……。要するに、あゆとのお別れのラストシーンにかかっているということでしょう
か。
ゲームではあゆ編の1月25日、前作では第11話後半で描かれた、祐一とあゆとの関
係が深まっていき、嫉妬する名雪。そしてあゆが消えてしまうまでのエピソードです。
前作を観ていたので、あゆの学校の正体には驚きは無いのですが、あゆとの関係が
深まっていく様子を前作はもちろん、ゲーム以上に延々と見せられるのが何とも恥ず
かしくて良かったです。
ただ、これまでの意地悪優しい祐一を見慣れていると、何かと顔を赤らめる祐一に、
何か違和感を感じないでも無いですが。
●アバンタイトル
あゆ「で、でも僕。祐一君の気持ち無視して、こんなこと」
祐一「俺はあゆのこと好きだ」
あゆ「え?」
祐一「あゆは俺のことが好きか?」
あゆ「僕も…僕も祐一君のこと、ずっとずっと好きだったよ。あ…。祐一君が僕のこ
と好きでいてくれるのなら、僕はずっと祐一君のことを好きでいられるんだと
思う。う…。良く判らないけど、きっとそういうものなんだろうって、僕は思
うよ。えと、アハハ。何言ってるんだろう。似合わないことは言うもんじゃな
いよね」
祐一「いや、俺も同じように思ってる」
あゆ「え」
祐一「7年間待ったんだから、これから7年分、取り戻さないとな」
駅前であゆとキスをした祐一。
唇と唇が離れると、あゆは謝る。気持ちを無視してこんなことと。
そんなあゆのことを好きだと言う祐一。
あゆも祐一のことが好きだと言う。
7年間の空白を取り戻そうとするかのように、祐一とあゆは、明日もここで待ち合
わせることにする。
# アバンタイトルは前回のまさに続き。唇と唇が離れ、白い息を吐く辺りが何とも美
# しい。
# キスされてから「好きだ」と言うのも順番が逆っぽいですが、前作でもそうだった
# のであまり気にしてはいけません。前作よりは、祐一があゆを(改めて)好きにな
# る過程も細かく描かれているような気もしますし。
●名雪を慰める秋子
秋子「名雪と一緒に、お料理するの久しぶりね」
名雪「うん!」
秋子「今日は、名雪の好きなもの作りましょうか」
名雪「うわ。本当?」
あゆと一緒に帰宅した祐一。駅伝大会を終えて余裕の出来た名雪は、夕食を作る秋
子さんの手伝い。
これまでと違い、どことなくぎこちない様子のあゆと祐一のことが気になる名雪は、
夕ご飯の支度を手伝うというあゆの申し出に、親孝行しなきゃと断る。
二人が出て行った後で、秋子は名雪の肩を叩き、今日は名雪の好きな物を作ると言
うのだった。
# 前作では、名雪がキスシーンを直接目撃するという展開でしたが、本作では祐一と
# あゆのぎこちない仕草から、二人の関係の進展に気づく、というのが何とも良いで
# すな。で、そのことに気づいた秋子さんが、名雪を慰めているようにしか見えない
# のが何とも。
# 名雪が祐一とあゆと話しているシーン、間に木が挟まっていて、双方の間の断絶を
# 現しているかのようです。
●またも字幕か
お風呂の中で、唇に触れているあゆ。我に返り、自分の顔にお湯をかける。
# 唇に触れるあゆの表情がとても艶めかしい。にしても、この手のシーンで全て字幕
# を流しますか>京アニ。
# 自室で音楽を聴きつつくつろいでいる祐一。ピロがすり寄って来るのを何度も足で
# 避けているのが何とも。
●二つ目の約束は…?
あゆ「やっぱり綺麗な場所だね。良い風。夕焼けも良いけど、違う風景も見たかった
よね」
祐一「ああ」
あゆ「祐一君。後二つ残ってるよね。お願い。祐一君に出来ることなら、どんな願い
事でも叶えてくれるんだよね」
祐一「ああ、約束しただろう」
7年前、冬休みが終わる前日にもあゆと駅前で待ち合わせた祐一。
荷物の整理と遅くなったという祐一の言葉に悲しそうなあゆ。
昨日に続き、森の中の広場に出かけたあゆは再び木に登る。
そこで、天使の人形にあゆは二つめの願いを言うのだが……。
# 昨日で懲りたのか、今日のあゆはスカートではありません(笑)。
# 二つ目の願いはここでは聞くことが出来ませんでしたが、前作同様でしょう。次回
# 辺りで出て来るかな?
●今日はきちんとお目覚め
名雪「祐一、驚きすぎ」
祐一「どうしたんだ? もう朝練は無いんだろ」
秋子「次の大会の練習がもう始まるんですって」
名雪「それじゃ、先に行くね。後で、教室で」
翌朝。ダイニングに入った祐一は、名雪が朝食を食べているのを見てびっくり。
次の大会の練習がもう始まるという名雪は、先に出て行ってしまう。
# 名雪が寝ぼけていないという時点で、普通じゃないということを現しているんでし
# ょうね。陸上の練習に逃げているというか。
●三次方程式って何時やるんだっけ?
あゆ「それじゃあここで。放課後の約束、忘れないでね」
祐一「知らない人にたい焼き貰っても、ついて行くんじゃないぞ」
あゆ「そんな子どもじゃないもん!」
祐一「三次方程式がすらすら解けるようになるまでは子どもだ。三次方程式は判る
か?」
あゆ「あ…。うぐぅ。良く分かんない」
祐一「俺も判らん!」
あゆ「え!?」
一緒に登校する祐一とあゆ。
学校でしか会えない友達がいるから、あゆは学校に行くことが楽しいと言うのだが。
# 三次方程式がすらすら解けるようになるまでは子どもだ…って、祐一も判らないん
# ですか。自分も子どもだと言いたいのかな。
# 三次方程式は現在では数学Iからということになっているようですが…。
●学校にて
祐一「良い天気だな」
# 相変わらず香里は欠席の学校。祐一は名雪をちょっと気にしますが、結局は授業そ
# っちのけで外を見て、機嫌良さそう。
●順番が逆ですか
祐一「良し。じゃ、手を繋いで行くか」
あゆ「え!? 嫌だよ。恥ずかしいもん」
祐一「キスは平気でも、手を繋ぐのは恥ずかしいのか」
あゆ「わ! あれは、その…、あの…」
祐一「ほら。早くしないと、置いてくぞ」
あゆ「わ、待って」
あゆ「僕、良いよ。手、つないでも」
祐一「え」
あゆ「これでちょっとは暖かいよね」
祐一「あ…」
放課後。掃除当番のため遅れて来た祐一。
あの場所に行くというあゆ。だが、本人も「あの場所」がどこであるか判らない。
結局、何時も通りに商店街を捜し物をすることに。
手をつないで行こうという祐一。
恥ずかしがるあゆだが、結局はあゆの方から手をつないで来るのだった。
# キスしてから手をつなぐのを恥ずかしがってるって、やってからキスをしてないこ
# とに気づくようなもの(違)?
# 祐一の方から手をつなごうと言っておいて、いざあゆの方に手をつながれると赤く
# なってしまうのがなんとも。
●別に僕女でも良いじゃないか
あゆ「もしかしたら、見つからない方が良いのかもしれない」
あゆ「きっと、僕が探しているものは、幸せだと、必要無いものなんだよ。だから、
今は無くても構わない。それに、必要になることがあったら、その時にまた、
探せば良いと思う」
(中略)
祐一「前々から、気になってたんだけど、どうして何時も僕なんだ」
あゆ「どうしてって言われても、僕はずっと前から僕だよ」
(中略)
あゆ「俺、月宮あゆ! うう…」
(中略)
祐一「ヒ、ヒヒヒヒヒ…。悪い悪い。じゃあ、次はあたしって言ってみろよ」
(中略)
あゆ「もう良いよ。僕は僕で」
祐一「今は良いかもしれないけど、これから先、困ることになるかもしれないぞ。就
職の時とかに、面接で。うぐぅ。僕、あゆ。なんて言ったら、一発で落とされ
るぞ」
あゆ「はわわわわわ。あ…それじゃあ、一回だけ。あ…」
あゆ「あたし!」
祐一「うーん。今一面白く無かったな」
あゆ「祐一君、もしかして、からかってた?」
今日も捜し物は見つからず。ベンチに並んで座りたい焼きを食べている二人。
捜し物は、幸せだと必要無いものなんだよとあゆは言う。だから、今は無くても構
わないと。
そんなあゆを祐一は、何時も一人称が「僕」であることをネタにからかう。
# 幸せだと探す必要のない探し物。必要となったらまた探せば良い。後の話で、祐一
# 達が探すことになる元となる台詞でしょう。
# 「うぐぅ。僕、あゆ」と面接で言ったら、いきなり両脇抱えて部屋から追い出され
# てしまう絵が何とも。
# 「俺、月宮あゆ!」……可愛いじゃないですか。笑うことは無い。
# 「あたし!」確かに、普通すぎて面白みは足りない。
●特に胸の辺りが合ってない
名雪「あゆちゃんの学校って、森の中にあるんだっけ?」
あゆ「うん! 街のはずれの、高台の方」
名雪「は…。何時の間に、学校なんか出来てたんだろう」
風呂上がり、部屋に戻る途中で祐一は、名雪の部屋からあゆと名雪の楽しそうな声
を聞く。
中では、あゆが名雪の高校の制服を借りて着ており、サイズが合ってないと祐一は
突っ込みを。
祐一の学校が楽しそうというあゆ。祐一は、あゆの学校も気楽なものだろうと言う。
勉強をしている所を見たことがないと。
授業をちゃんと受けていれば、勉強していなくても何とかなると言うあゆに、学校
がどこにあるのかを訊ねる名雪。だがあゆの言う場所に学校があることを名雪は知ら
ないのだった。
# 名雪の制服を着るあゆ。サイズが合ってない…特に胸の辺りがと言われ、本人も否
# 定しないという前作で名雪のパジャマを貸して貰った時の話が好きだったのですが、
# サイズは突っ込んでもそこまでは突っ込みませんか。
●夜這いに来たあゆ(違)
祐一「でも…」
あゆ「あ…」
祐一「そういう所を好きになったんだから。俺も同じ馬鹿なのかもしれないな」
あゆ「本当?」
(中略)
祐一「全く、恐がりの癖に」
あゆ「怖かったけど、でも、会いたかったんだもん。独りだと、何だか心細くて」
(中略)
祐一「寒くないか?」
あゆ「うん。祐一君は?」
祐一「段々、この街の寒さにも馴染んできた。慣らされたみたいで、ちょっと悔しい
けど。転校して来てから、随分色んなことがあったな」
あゆ「僕の学校に転校して来てたら、一緒に通えたんだけどね」
夜11時過ぎ、雑誌を読みつつ音楽を聴いていた祐一は、あゆがベランダから部屋の
窓を叩いているのに気づくのが遅れる。
泥棒か? とベランダからノックしたあゆをからかう祐一。
あゆは足音で名雪を起こすまいと、ベランダから忍んで祐一に会いに来ただけだっ
た。
名雪が足音程度で目を覚ますはずが無いのであゆを馬鹿だという祐一。
だが、祐一はそんなあゆのことが好きになったのだった。
独りだと心細いというあゆの額に祐一はキスをする。
ベランダで二人で毛布にくるまりながら、祐一とあゆと明日、あゆの学校に行くと
いう約束をする。
# 窓の外から描く、祐一からあゆへのキスシーン。唇のキスから始めたのに、額への
# キスじゃ友情のキスに後退(違)? 何となく、この後で押し倒しそうな勢いです
# が…。この直後、ベランダに二人で毛布でくるまっている二人。何となく、やっちゃ
# った後のシーンに見えなくも(違)。
# 「恐がりの癖に」そう言えば、廊下からトイレに行くにも怖がってましたな。
●謎多き秋子さん
祐一「今日は、早いんですね」
秋子「ええ。仕事の都合で」
祐一「(そう言えば、この人、何の仕事してるんだろう)」
秋子「祐一さん、昔のことは覚え無いんですってね」
祐一「はぁ」
秋子「じゃあ、7年前のこととか」
祐一「はぁ…今ひとつ」
秋子「そう」
祐一「その頃から俺、こっちに来てないんですよね。それが何か」
秋子「いえ。何でも無いんですよ。木が、木が一本切られただけで…」
翌朝。先に出かけた名雪に続き、あゆに戸締まりを任せて祐一と秋子も出かける。
珍しく早い秋子は、仕事の都合だと言うが、祐一は秋子の仕事が何か知らない。
祐一に昔の記憶が無いのかと訊ねる秋子は、7年前に何かがあったことを知ってい
る様子だが……。
# これまでの話で仕事をしている様子が全然無かった秋子さん。一体何の仕事をして
# いるのでしょうか。
# 「木が一本切られただけで…」思いっきり核心部分ですな。
●何時もの台詞ながら
名雪「祐一。放課後だよ」
祐一「ああ。俺はこれから学校だ」
放課後。何時ものように祐一に声をかける名雪。
祐一はこれから学校だと言うと一人でとっとと教室を出て行く。
それを見送りつつ、名雪は……。
# 名雪が「放課後だよ」と言って、祐一が一人でどこか行ってしまうというのは、こ
# れまでもあったパターンですが、今回の名雪は随分と寂しそうです。行き先が、あ
# ゆの所だと判っているからでしょうが……。
●初恋の人は
あゆ「例えば、例えばだよ。もし僕の初恋の相手が祐一君だったとしたらどうす
る?」
祐一「すぐ、取り消して貰う」
あゆ「え!? どうして!?」
祐一「ん…」
祐一「初恋は、実らないって言うからな」
あゆ「祐一君、もしかして、すっごく恥ずかしいこと言ってる?」
(中略)
あゆ「フフ…。ね、祐一君の初恋の人ってどんな人?」
祐一「あ…。初恋かどうかは判らないけど、年上のお姉さんに憧れてたことはある
な」
あゆ「年上か」
祐一「後は…」
(中略)
祐一「良く覚えて無いんだ。ただ、酷く悲しいことがあったような気がする」
あゆ「悲しいこと?」
祐一「あ、何でも無い。独り言だ」
あゆ「あ…」
祐一「まぁ良いさ。昔のことなんだ。あゆ、今は幸せか?」
あゆ「あ…うん! 幸せだよ。でも…、時々不安になるんだよ。幸せなことが怖いん
だよ。怖くて、不安で、目の前の現実全てが夢なんじゃないかって」
祐一「考え過ぎだ!」
あゆ「うん…」
祐一「それに、あゆが真面目な台詞言っても似合わない」
あゆ「うぐぅ。ほっといて」
祐一「今は、7年前とは違うんだ。冬が終わって春が来て、雪が溶けても、俺はずっ
とこの街に居る。あゆのすぐ側にいる」
あゆ「うん。祐一君こそ、真面目な台詞、似合わないよ」
祐一「悪かったな」
あゆ「う…」
(中略)
祐一「たい焼きがしょっぱくなるぞ」
あゆ「うぐぅ。良いもん。懐かしい味だから」
夕方、駅前のベンチで一緒にたい焼きを食べている祐一とあゆ。
あゆの初恋の相手が祐一だったとしたら、すぐ取り消して貰うという祐一。
それは、初恋は実らないからと言われる理由からで、祐一は顔を赤くする。
その祐一の初恋の人は、真琴の名前の元ともなった年上のお姉さんだったが、もう
一人、誰かいたような気がする。そして、その時にとても悲しいことがあったような
気がすることも。
あゆに今、幸せかと訊ねる祐一。あゆは幸せだと答えるが、同時に目の前の現実が
夢なのでは無いかと恐れていた。
そんなあゆに7年前と違って、俺はずっとこの街にいると落ち着かせる祐一。
あゆは、涙をたい焼きに向かって落とすのだった。
# 祐一とあゆのフラグがどんどん進行中。祐一がとても恥ずかしい台詞を言っている
# のが何とも。
# 祐一が好きだった年上のお姉さん、その後で一瞬だけ思い出したのはどう見てもあ
# ゆ。
# 幸せなことが怖いというあゆに、今度はずっとこの街にいると落ち着かせる祐一。
# 「冬が終わって春が来て…」と言うと、真琴編で真琴が、「春が来て、ずっと春だっ
# たら良いのに」と言ったのを思い出します。
# 涙でしょっぱいたい焼きを懐かしい味だというあゆ。初めて会った時に祐一に買っ
# て貰った時のたい焼きの味ですね。
●森の学校の正体
祐一「学校まで、どの位かかるんだ?」
あゆ「うーん。30分位」
祐一「けっこう、かかるんだな。ん。急ごう。また、降ってきそうだ」
(中略)
祐一「なぁ、本当に、こんな所に学校があるのか。あゆ」
あゆ「あるもん。絶対にあるもん!」
(中略)
あゆ「間違いないよ。僕が、ずっと通ってる学校。今日だって、ちゃんと出席して友
達に会って…」
(中略)
あゆ「嘘…だよ。どうして、僕。どうして、ここ知ってる。学校? 僕、ここで…こ
こで…だって、だって僕、ここにいるよ。だったら、どうして」
(中略)
あゆ「僕、ここにいたらいけないの?」
(中略)
あゆ「今日も学校あったもん! だから、だから」
(中略)
祐一「あゆ。一体何があったんだ。何がどうなってるんだ」
あゆ「僕、僕探さないと」
あゆの通っているという西の森の高台にある学校に歩いて行く祐一達。
しかしそこは、とても学校があるとは思えない場所。
段々不安になる祐一だが、あゆは絶対にあると言い張る。
段々と雪深くなる森の道。
漸く辿り着いたその場所は…単に巨大な木の切り株がある森の中の広場。
この場所のことを知っていたあゆ。
嘘だよと言うあゆは、自分のリュックの中を確かめるが、その中身は空。
あゆは、探さないとと言うと、空のリュックを放り出し、広場から駆け出していく。
# 前作と同様に、あゆの「学校」は切り株だけがある森の広場。前作とやっているこ
# とは殆ど同じなのですが、随分と描くのに時間をかけてます。
●ここ掘れ……
祐一「何やってるんだ!」
あゆ「捜し物だよ」
祐一「捜し物って。この辺に埋まってるのか?」
あゆ「うん」
祐一「だったら、明日夜が明けてから探せば良いだろう」
あゆ「駄目だよ。だって、夜は明けないかもしれないよ」
(中略)
祐一「どうしても、探し出さないといけないんだろ」
あゆ「うん」
祐一「だったら、さっさと見つけるぞ」
広場から駆け出したあゆを追いかけた祐一。
あゆは、ダッフルコートを脱ぎ捨て、森の中の遊歩道の地面を素手で掘っていた。
夜が明けてから探せば良いという祐一に、夜は明けないかもしれないというあゆ。
祐一は、あゆにコートをかけてやると、自分でも地面を掘り返し始めるのだった。
# 前作では広場の地面をそのまま掘っていたのですが、本作では全然違う遊歩道を掘
# り返しています。これは、ゲーム版の当該シーンに合わせてますね。
# 何でコート脱いでいるんだろうと思ったら、これもゲームと同じなんだ…。
●消えちゃったあゆ
祐一「えーと、お前の鞄は…」
あゆ「ごめんね、祐一君」
祐一「良いって。これ位」
あゆ「もう会えないと思うんだ」
祐一「あ…」
あゆ「折角再会出来たのに。7年振りで会えたのに、本当にごめんね」
祐一「おい、何言って…あゆ!」
あゆ「もう会えないと思う 折角再会できたのに… 7年ぶりで会えたのに…本当に
ごめんね…」
散々掘り返しても何も出ては来ず、また明日探そうと祐一は言う。
あゆの鞄を取りに行く祐一に、あゆはごめんねと言う。
それは、もう会えないかもと言う意味だった。
祐一が振り返るとあゆの姿は消えていて、祐一のかけたコートだけが残っていた。
そして、あゆの「ごめんね」の言葉だけがその場に響くのだった…。
# 前作同様に、あゆの姿が消えました。当初からの予想通り、あゆルート目指して一
# 直線という感じではありますが、残り話数が最低4話はあると思われますので、ど
# う料理して来るのかを楽しみにしましょうか。
# ゲームでは祐一はコートを探すのですが、本作では何故か鞄に変更に。自分のコー
# トをかけているからかな。
●次回予告
あゆ「ここで?」
あゆ「ごめんね。祐一君」
祐一「約束したろう? 俺に出来ることだったら、何でも叶えるって」
祐一「あ…夢か」
名雪「夢じゃないよ。早く起きてよ」
あゆ「遅いよ、祐一君」
名雪「そうだよね。私たちは家族なんだよね」
第21話「君のいない輪舞曲(ロンド)〜ronde〜」
あゆを探し回って…という展開かな。
では、また。
−−−−
携帯@ mailto:keitai@fa2.so-net.ne.jp
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735