嶋田です。

 「クリスマス連休」は富山港線に行っていました。
久野さんから*暗に*[CFV] rmgroup fj.rec.rail.{tickets,cars,historical}
の投票管理をしてもらう交換条件 (^^ として紀行文を
投稿するように言われた「ような気がする」ので、ご用と
お急ぎでない方はおつき合い下さい。

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 山科駅上りホーム京都側で「何か来ないかな?」と眺めると何やら見慣れない
列車が「山科の大カーブ」をこちらの方へ来る。「むむ?」と目をこらすと、
何とそれは特急【サンライズ瀬戸・出雲】ではないか! 定時なら通過時刻は
夜中の1:05だから6時間30分遅れている。通過ゆえ車内は見えなかったが、
おそらく乗客は新幹線で振り替え輸送し、編成のみの回送であろう。
 新快速・長浜行きに乗る。長浜に定刻に着き、敦賀までは特急【しらさぎ
3号】に乗るため、大急ぎで改札口を出て自動券売機でオレカを使って乗車券
と自由席特急券を買い、また大急ぎでホームに戻る。が…来ない…。改札口
の駅員に聞くと敦賀方面へのダイヤは雪のために大幅に乱れていると言う。
【しらさぎ】も関ヶ原の積雪のため、そもそも米原にたどり着けないそうで
ある。
 やがて米原行きの普通が相当遅れて到着した。米原で折り返して来るが行先
は湖西線の近江今津である。敦賀へたどり着くには【しらさぎ】か敦賀方面
への普通を待つしかない。
 ジリジリしながら待つうちに【しらさぎ3号】が1時間10分遅れて到着。
既に【しらさぎ5号】の通過時刻さえ過ぎている。車内は東京の通勤電車並み
の混雑である。なかなか客が乗れないため、ただでさえ遅れているのがさらに
遅れる。結局さらに3分遅れて発車。車内放送では【しらさぎ1号】と【しら
さぎ5号】が運休になり、その客も乗せている由。道理で超混雑しているはず
だ。長浜−敦賀間は所定の運転時刻では23分のはずだがスピードを落として
運転せざるを得ないため、2倍の45分かかってようやく敦賀に到着。混雑した
車内から解放されて福井行きの普通に乗り換える。次の南今庄で下車。吹雪の
さなかである。にもかかわらず同業3名。「鉄人」への道は厳しい。
 夏に来た時は上りホームの敦賀側は線路の近くまでうっそうとした杉林だった
が、今はやけにサッパリしている。雪が1m以上積もっているためよくわからない
が、先日、木ノ本−武生間が積雪とそれによる倒木で不通になったが、ここも
そのうちの一箇所ではなかっただろうか。
 吹雪は止まず、時々雷が落ちる。雷雨には今まで何回も遭遇したが「雷雪」
というのは初めてである。
 吹雪に閉口し、次の普通福井行きで出発。この列車も35分遅れていた。福井
で金沢行き普通に乗り換え、さらに金沢で直江津行きの普通に乗り換えて高岡
で降り、駅近くのビジネスホテルに泊まった。
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 翌朝、8:20頃に高岡駅へ行くと駅のアナウンスで上り特急【北陸】が230分
ほど遅れているとのこと。上越線や信越本線も大雪なのによく運休に
ならなかったものだと驚く。と同時にJRや乗客には悪いがラッキーとも思う。
【北陸】や〔能登〕は運転時間が短いため、撮影できるのは夏頃の日の長い
時期で上野側か金沢近辺に限られるからである。この冬至に近い一年で一番
日の短い時期に撮影できるとは。
 となりの越中大門へ移動すると中線にEF510が牽引する短い貨物列車が
停まっている。EF510は後方のパンタグラフだけを上げ、前のパンタグラフは
降ろしている。写真を撮って後ろを向くと「ピッ」と短いホイッスルが鳴った。
もう一度EF510を見ると降りていた前のパンタグラフが上がっている。
どうやら運転士氏が私がカメラを向けているのでカッコいい写真が撮れる
ように、とサービスで上げてくれたらしい。そちら側のホームへ行き、礼を
言う。いささか話を伺ったが、雪が積もっている時はEF81の方がブレーキが
良く効くとのこと。何でもかんでも新しい物がいいとは限らないようである。
 さて、下りホームの富山側へ移動しようとしたが、これが大変。普通列車
しか停まらない駅なのでその編成分だけしかホームの除雪が行われていない
ため、ホームの端へ行こうとすると数十cm積もった雪にズボッズボッと足を
突っ込んで歩かねばならず一苦労である。
 「大雪で列車が不通、道路も大渋滞という時には急ぐ人はヘリコプターで
行くしかないか」とか、のたまっていた御仁が居たが、そういう悪天候の時は
ヘリは無理らしいので、結局は昔に戻ってカンジキ履いて歩いて行くしかない
だろう。
 何とか【北陸】と〔能登〕をゲットし、一満足する。次なる目標はLRT化
される富山港線惜別キャンペーンで国鉄急行色に塗り戻された475系である。
富山へ行くとそのお目当ての編成が8番ホームに停まっている。しかし、
富山港線はデータイムはキハ120の単行運転なのでその475系が動き出すには
夕方まで待たなければならない。改札口を出て富山地方鉄道の市内線に
乗ったりして時間を潰す。富山駅に戻ると高山本線の貨物列車が新更新機色
のDE10に牽かれて到着するところであった。神岡鉄道からの貨物列車は廃止
になったと聞くが、速星にある化学工場{へ/から}の貨物列車は健在らしい。
 475系の一本前のキハ120で惜別の意味を込めて終点の岩瀬浜まで乗り、
折り返しで富山港線唯一の交換可能駅である城川原に向かう。ここで1時間
足らず待てば国鉄急行色に塗り戻された475系が来る。駅の東側ではLRT化と
関係あるのかどうかわからないが大規模な工事が行われている。
 やがて475系が来たが、冬至の直後とあって日は暮れかけ。うまく撮影
できなかった。その475系が岩瀬浜から戻ってくるのを待って乗り、富山へ
戻ってさらに高岡へ帰る。
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 翌日はもう一度富山港線へ行く。朝は475系同士が城川原で並ぶところを
撮影できる。475系を1本見送り、キハ120と475系の並びを撮影する。その
キハ120が岩瀬浜から戻ってくるのを待って乗り、LRT化で廃止される
富山口駅で降りてみる。特に何と言うこともない都会の中の駅であるが、
富山港線は元は私鉄だったので、やはり駅にも私鉄の雰囲気がある。
 歩いて富山駅まで戻る。列車では2分ほどの距離でも歩くと道が遠回りの
せいもあり、15分ぐらいかかった。
 さて、昼食を済ませ、エネルギー補充ができたところでこれから
どうするか考える。ふと昨日、高山本線の貨物列車が到着したことを思い
出し、速星へ行ってみようと思いつく。
 富山発の高山本線の列車は多くが欠き取り式ホームの3番線から発車する
が、東富山から回送されてきて、いったん構内の西のはずれまで行き、
そこからバックして3番ホームに到着する。
 キハ120の2両編成である。進行方向右側のクロスシートに座り、窓の外を
眺める。北陸本線と分かれて左に大きくカーブし、やがて西富山に着く。
駅の手前にやけにだだっ広い場所があると思ったら、それはどうやら留置線
の跡のようである。雪が積もっているためよくわからない。
 速星に着いてみると広い駅構内にはタンク車やタンクを積んだコンテナ車
が何両か停まっているが機関車は見えない。拍子抜けした感じで改札口を
出る。
 来る時は思いつきで、ろくに時刻表を見なかったが、改めて富山へ帰る
列車の時刻を調べると何と2時間近くあるではないか。さて、何をして時間を
潰そうかと思ったが、とにかく駅の外に出てみる。
 駅前に蒸気機関車39679のナンバープレートを埋め込んだ碑があり、その
上には動輪一対が保存されていた。
 駅前はそれなりの町並みを成しているので富山行きのバスでもあるか?と
バス停へ行ってみると、それは近頃流行のコミニュティバスで町内を循環する
だけであった。
 やはり列車で戻るしかないと覚悟を決め、駅構内に戻る。ふと「みどりの
窓口」の看板を見て年末〜年始に北海道へ行く「周遊きっぷ」を買ってみよう
と思いついた。
 「周遊きっぷ」はあまり売れないらしく駅員が不慣れで、いつも買おうと
すると私の後ろに行列ができるので気が引けていたが、ここならそういう
心配はあるまい。が、そもそもここの駅で「周遊きっぷ」などというものを
発行したことがあるのだろうか?
 で、窓口氏に「“周遊きっぷ”が欲しいんですけど発行できますか?」と
聞くと「う〜ん、制度ができた時に講習はあったけどね」という返事。
「無理ならいいです」と言ったら「プロ意識」を刺激されたのか、奥の方から
分厚いマニュアルを何冊も持ってくる。恐れをなして「いや無理しなくても
結構です」と再び言ったが、窓口氏は「いや、やってみるっちゃ!」と富山弁
で宣言し、マニュアルを見ながら端末と「格闘」を始めた。ヒヤヒヤしながら
見ていたが、案に相違し、いつも買う駅と大差ない時間で発券したので感服した。
 「周遊きっぷ」を受け取る時、「今日は貨物列車はないのですか?」と聞くと
「日曜は運休だっちゃ」とのこと。なるほど今日は日曜日だったっちゃ。
 同じくキハ120の普通列車で富山まで戻る。沿線はベッドタウンを成して
いるが、たぶん、いや全部の家が車を持っているのであろう。車内は高校生や
お年寄り、いわゆる「交通弱者」が多く、それに加えて富山で乗り換えて東京
や大阪方面へ行くらしい客が少数であった。
 富山に着くと少々空腹だったので「立山そば」を食べ、車内でさらに空腹に
なった時に備えて「ますずし」とお茶を買い込む。
 行き当たりばったりで来た金沢方面福井行きに乗るとこれがまるで「青春18
きっぱー」のためか?と思うほどの接続のいいダイヤで、福井、敦賀、長浜で
短い時間で乗り換えて帰ってくることができた。
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 お粗末〜。


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         /--------  嶋田 誠 (SHIMADA,makoto) ------------
        /______ e-mail: ogs1983(at)js9.so-net.ne.jp ___
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