ご回答誠に有難うございます。

>> 前が反線形,後が線形を採用されてたのでしたね。
> 私が採用したかどうかではなく, 貴方が一つの話の中で
> 両者を混合して使ったことを咎めているのです.

そうでしたね。失礼致しました。

> 以下では前が反線形, 後が線形で話を進めます.

はい、宜しくお願い致します。

>> エルミート内積の定義は
>> (i) (x,x)≧0∈C, (x,x)=0⇔x=0∈V
>> (ii) (x,y)=\bar(y,x)
>> (iii) (x,αy_1+βy_2)=α(x,y_1)+β(x,y_2) (後での線形性)
>> なのですね。
> (ii) から (x, x) \in R には注意しましょう.

おっと,(i) (x,x)≧0∈R, (x,x)=0⇔x=0∈V でしたね。

>> (f(v),w)=(v,f(w))⇔([f]v)^*w=v^*[f]w
>> (但し,[f]は正規直交基底についてのfの表現行列)
>> が必要十分条件なのですね。
> * が, 転置を取り, 更に, 複素共役を取る, 操作を表すものとして
> そうです.

有難うございます。

>>> ところで f^* とか [f]^* の定義も復習されますように.
>> F,F'を体としV-FをF上の線形空間とする時,
>> V-FからF'への線形準同型全体Hom(V-F,F'-F')をVとF'の双対空間といい,
>> D(V,F,F')と表す事にする。
> 双対空間の概念を2つの体 F, F' が関係する場合に一般化しようと
> しているようですが, F 上の線形空間 V から F' 上の線形空間 F' への
> 「線形準同型」とは何か, が定義されていなければ無意味です.

なるほど,そうでしたね。
F,F'は体でFからF'への環準同型φが存在し,V-FをF上の線形空間とする時,
V-FからF'への線形準同型全体Hom(V-F,F'-F',φ)をVとF'とφの双対空間といい,
D(V,F,F',φ)と表す事にする。と言えばいいのですね。

> 普通, 双対空間を考えるときには, F 上の線形空間 V から F 自身への
> F-線形準同型全体 Hom_F(V, F) を考えます. V^* としましょう.

了解です。F':=Fとします。

>> この時,f∈Hom(V-F,V'-F)を採ると,∀x∈V,∀y∈D(V',F,F')に対して,
>> ∃!g∈Hom(D(V',F,F'),D(V,F,F')); y(f(x))=(g(y))(x)が成り立つ時,
>> このgをf^*と表して,左随伴写像と呼びます。
> F 上のベクトル空間 V, V' と線形写像 f \in Hom_F(V, V') について,
> f の双対写像 f^* \in Hom_F(V'^*. V^*) を
> h \in V'^* = Hom_F(V', F) に対して,
> (f^*(h))(v) = h(f(v)) (v \in V) で定義される f^*(h) \in Hom_F(V, F) を
> 対応させることによる線形写像とすることはそのとおりですが,
> これは今考えているエルミート双対写像とは違います.

えっ? エルミート双対写像は双対写像の特殊な例ではなく全く別の概念だったのですね。 



> F = C としても違います.
> 双対ベクトル空間の間の双対写像を考えるときには,
> 内積もエルミート内積も出てきません.

失礼致しました。そうでした。双対ベクトル空間の定義には内積の概念は使いませんでした。

>> これはyとf(x)間の演算を内積(,)、g(y)とx間の演算を内積(,)'、即ち
>> (,);V'×D(V',F,F')→Cと(,)':V×D(V,F,F')→Cとすると,
>> ∀x∈V,∀y∈D(V',F,F')に対して,(f(x),y)=(x,g(y))'が成り立つ事を意味します。 
>> 
> F は止めて, C にしても, 内積を考えるのと, エルミート内積を考えるのでは
> 話が違います.
> C 上の有限次元ベクトル空間 V にエルミート内積 ( , ) が与えられているとき,
> V の線形変換 f \in Hom_C(V, V) に対して,
> (f^*(v), w) = (v, f(w))  (v, w \in V) が成立するような
> f^* \in Hom_C(V, V) が存在して f のエルミート双対と呼ばれることを
> 知っているか, という問いであったわけですが,

そうでしたか。

> V の双対空間 V^* や f の双対写像 f^* \in Hom_C(V^*, V^*) とは
> どう関係するか, は預けておきましょう.

前記事で述べた左随伴写像の定義でちょっとします。


[Def(随伴,汎,内積)] F,F_iを体(i=1,2,3,4),V_iをF_i上の線形空間とし, 
f∈vHom(V_1,V_2),h∈Map(V_3×V_2,F), k∈Map(V_4×V_1,F)とする。