"ando_san" <ando_san@nifty.com> writes:

> 索引にはSMPあるいはSymmetric Multi Processor
> というのは含まれて居ません。

やっぱり"SMP"という言葉は,メモリアーキテクチャを表す言葉としては曖昧
ですよね.

>  Physical Shared MemoryとVirtual(Distributed)Shared Memoryというサブカテゴ
> リがあり,前者がUMA,後者は更にNUMA,CC-NUMA,COMAと細分されています。勿論,
> これが唯一の分類法というわけではないのですが,一つの考え方です。

DSMというとNORMAも入れる考え方もありますよね(Software DSM).

> そして,一般
> 的にはUMAをSMPと呼んでいると思います。
...
> 昔のNUMAはコントロール回路が遅かった
> のでローカルとリモートでアクセス時間が相当違い,意識してプログラムを書かない
> と性能が出なかったのですが,最近では回路が速くなってリモートでもローカルの3
> 倍以内程度でアクセスできるようになり,ユーザから見て差が無くなってきていま
> す。
...
>   全部のメモリアクセス要求を全部のプロセサに送るとN^2でトラフィックが増える
> のでUMAでスケールを大きくするのは困難が大きく,最近の大規模システムは殆ど
> CC-NUMAです。ということで,各社,あまりSMPとは言わなくなっていると思います。
...
> SunなどはCC-NUMAのSF15KをScalable Multi Processorなどという紛らわしい名前で
> 呼んでいますが,流石にSymmetricというのは遠慮しているようです。

Symmetricというのは,元々の意味(割り込み・I/Oがどのプロセッサでも出来
る)としては合ってるんじゃないでしょうか.ただ,別の語感(Uniform)が染み
着いちゃってるので,避けた方が無難ですよね.

おおまかに言うと「SMPとは,もともとUMA(の一部)を指す言葉であったが,現
在は『メモリの配置をあまり意識しなくても性能が出る共有メモリ』くらいの
曖昧な意味で使われている言葉である」という感じですかね.

先に挙げた http://www.sun.com/servers/wp/docs/mpo_v7_CUSTOMER.pdf では,
    The UltraSPARC III-processor-based Sun Fire server family uses common
    technology and components to create efficient shared memory processing
    (SMP) systems at different sizes and capacities. (p.2)
とかあります.紛らわしいなあ.

                                前田敦司