貧乏と挑戦力

私の少年期は、家に電灯すら無い貧困家庭
祖父は病弱…母も病弱
日々の生活は食べてゆくのが精一杯。
家すらもない。
船で運送業を営み船は自己所有
住民登録は区役所にちゃんとしてあった。
しかし…
乞食同然だ。
気丈な祖母に支えられ日々を送ってきた。
武士は食わねど高楊枝…気位の高い祖母
私はその祖母の気丈さを、その背中を見て育った。
背に腹は代えられぬ…たわけたことわざがあるけれど
泥棒して生き伸びるなど言語道断と教え込まれ
その通りだと思っている。今も忘れず実行している。
ここまではカッコ良い話
でも…
そんな祖母のような明治の…たくましさと厳格さ
それらの多くを受け継いでいない。
私の母は祖父母の厳しい躾けの中で育ち
世の中はままならぬ
ある時あやまちをして(不倫)私が宿り自殺失敗…
結果、今の私がある。
厳格な祖父母は、子ずれ結婚を許さず
病弱であった母は懸命に働き…私は祖父母に育てられた。
父のいない不憫な子として
厳しさの対極…甘すぎる育て方
祖父母自身はパンの切れ端、私は尾頭付き魚に白米…
貧乏でも、出来うる限りのまともな生活・・我まま放題の育て方
母への厳格な育て方への負い目だろう
それと孫という可愛さで厳格な心を忘れたのだろう。
結果
虚弱で、優柔不断、我ままな人間に
まぁ少しだけ良いのは…
貧乏でも生きられる精神・・生活の創意工夫。
子供時代…ラジオも無い家、それで「必死で」自作への道
何かあれば必死で覚え工夫する心がけと参考書の虫になった。
学力も低い、好きな分野…通信教育でしかない。
夢は科学者…儚く消えて
現実は電気店の店員…自力で階段上り
(必死というより単に運が良かったのかも知れない)
あるメーカーの家電のプロサービスの下請けまでいった。
後年
パソコンも精一杯(参考書で)覚えた。
まぁプログラムづくりまで行かなかったは残念である。
そして
近頃つくづく思うのはネットとは人類の発明で
すごい利便性の良いものの一つだと
素早い情報交換などで弊害も大きくなる可能性もあって
利便性と悪意とのもろ刃の剣に心配が拭えない、と思う。