朝日新聞が4、5日に実施した世論調査では、首相に適任は菅が65%、小沢は17%、小沢の出馬に納得できないは、75%と高率であった。
 政策への期待度でもその他の評価項目でも菅が勝っており、小沢が勝っていたのは「実行力」ただ一項目であった。これが世論である。
 この世論に反して、一年生議員が小沢に、公認と選挙資金を貰い、応援演説をしてもらって当選したのだから、その恩義に報いるというだけで、小沢に投票するというのは、民意を代表する行為とは言えない。
 小沢が勝って首相になっても、民意を背景に、「政治とカネ」の問題などで、野党から首相不信任案が提出されれば、民主党の反小沢派が賛成投票する可能性もあるのだ。
 そうなれば、内政、外政とも課題山積の日本の政治も経済も大混乱に陥るのは確実である。
 民意が大事、と常に言い続けてきた小沢は、「口先だけではダメだ」と云ってきた菅への非難を、自分で、自分に跳ね返えらせていることにもなるのである。
 村上新八