参院選での民主党の勝敗ラインは、改選数の54議席以上だが、それは微妙になってきた、という。
 その理由は、菅が「消費税論議」の必要性を強調し始めたからであろう。
 しかし、これは、知らぬ顔して先送りできない、つまり、今から論議しておかねばならない、極めて重要な政治課題であり、それに言及しない政治家は政治家としての資格のない目先政治家、迎合政治家だといっても過言ではあるまい。
 庶民は、目先のことしか考えないのはやむを得ないとしても、政治家は、プロでなければならないから、目先だけで動いてはならないし、そのことを庶民に分からせるのが政治であると思う。
 野党も財政再建の必要性は分かってはいるのだ。ただ、民主党との違いを目立たそうとして、議員数の削減が先だとか、自分が言い出しっぺであるとか、景気回復が先だとかいっているに過ぎないだけである。
 こんなことは、一緒に並行して論議すればよいことで、本当は、菅の政策提案に反対ということにはならないのである。
 有権者がそれを間違えて、民主党が過半数割れになるかもしれない。
 それは菅にとっては、逆にその政治力を鍛え、より強化するチャンスになるものであると思う。
 菅の健闘を期待したい。
 村上新八