真木子です。

こんどはスカイゼル・夏夕介氏が死去。
リアルタイムで見ていたヒーローの方々が亡くなるには、まだ早いんですけど
ねえ・・・


第20話「Iが止まらない/仮面ライダーの流儀」

○前回の続き
アクセルを止め、片平真紀子を逃がすダブル。
「奴は俺のすべてを奪った、Wのメモリの持ち主だぞ!」
Wはダブリューです。ダブルと読んではいかんのです。
「Wのメモリとはなんだ」
「俺に質問をするな!」
ヒートメタルとアクセル、赤いライダー同士の戦い。
吹っ飛んで変身が解けた翔太郎、
「あんた、仮面ライダーになるんじゃないのか。罪を憎んでも、人は憎まない。
この風都の人々が仮面ライダーに望んでるのは、そういう心だ」
「甘ったるいことを言うな!」
殴りかかろうとするアクセルの前に亜樹子が割り込み、翔太郎をかばう。
しばらく睨み合い、変身を解く照井。
「この街は腐っている。だから人も腐るんだ!」
この街が大っ嫌いだと吐き捨てて去る照井。

○オープニング
照井刑事とアクセルのシーンが加わりました。

○鳴海探偵事務所
照井刑事のことを話す三人。
「照井は間違ってる。俺は俺のやり方でこの事件を追う」
無理して出かける翔太郎に、ついていく亜樹子。
笑って見送ったフィリップは、Wのメモリについて考える。

○風都警察署
真倉と刃野が照井に報告。片平真紀子は失踪したまま。花屋からは、メモリを
使った証拠は出ない。
「ご苦労! あとは俺が単独でやる」

○地球の本棚
Winter や White では結果が得られない。
「イニシャルがWの氷のメモリでは、どうも今回の事件と能力が合致しないな。
本当にWなのか?」
ここまでわざわざ名前を曖昧にしてますからねえ:-)
過去の風都の凍結事件をすべて検索してみることに。

○コーンフラワーブルー
こそこそと出かける片平清。
尾行する照井。

○ウォッチャマンから話を聞く翔太郎と亜樹子。

○あゆみ公園
遊具を見て思い出に微笑む真紀子。
清が来た。「なに考えてんだ、無茶ばっかして」

見張っている照井。

「あたしだって、覚悟があってやったことなんだよ」
「もういい。俺、知らないから」
立ち去る清。
「母親をかばう孝行息子にも愛想を尽かされたか」
真紀子に斬りつけるアクセル。
駆けつける翔太郎と亜樹子。
「やめろ! 俺の話を聞け、照井!」
「聞く耳持たん!」
振り下ろす剣を弾いたファングが、フィリップの手に乗る。
逃げ出す真紀子。翔太郎が照井の前に立ちふさがる。
ひたすら剣をかわす翔太郎。
「彼を止めるには僕の方が向いている」
ファングジョーカーに変身。
アクセルはエンジンメモリを剣にセット。
『ジェット』炎を飛ばす。
『エレクトリック』剣に電光。
ダブルはショルダーファングを飛ばして牽制、後ろをとって押さえ込む。
「冷静さを欠いているから、本来の力を出し切れないみたいだ。落ち着きたま
え!照井竜」
「なぜ邪魔をする! 俺は法の番人として当然の正義をおこなっているだけだ!」
「君の行為は正義ではない。個人的な、復讐だ!」
アクセルの動きが止まる。両者離れて変身解除。
「彼の家族は、氷のドーパントに殺されている」
「あの日のことが、どれだけ解るというんだ、この検索小僧が! 俺の心の叫
びまで検索できるのか!」
「いや、人の心は検索できない。だから、教えてくれ、君の身に起こったこと
を」
「なんだと?」
「だって、それを解決するのが、依頼だったはずだろ?」

○園咲邸
スーツ姿で客を待つ冴子と若菜。
今日若菜に紹介しようという人物は、風都を震撼させた連続凍結事件の立役者。
「・・・凄そうなかたね。どんなメモリを?」
「イニシャルは、W」

○事情を話す照井。
父と母と妹がいる、平凡で幸せな家庭。
だが、去年の八月、家に帰ってみると、家の中は凍りついていた。
まだ息のあった父が、氷の怪人、Wのガイアメモリと伝える。
竜が手を触れると、父は氷の破片となって砕け散った。
テーブルには、青い矢車菊。

「それがすべての始まりだった!」

そして、口裂け女(違)が現れた。
『私はシュラウド。あなたと同じ苦しみを味わった者』
女はエンジンブレードを与え、復讐を支えると言った。

「それがおまえの」「ビギンズナイト」
「この街は悪魔の巣だ。俺はようやく悪魔を、俺の家族を奪った犯人を見つけ
た。片平真紀子を消す。君たちになど、俺を止める資格はない」
「照井。おまえの憎しみは痛いほど伝わった。だがそのせいでおまえは、間違
った相手を殺すとこだったんだぞ!」

○ディスコ
急に音楽が止まり、翔太郎たちが姿を見せる。
「お開きだぜ、お坊ちゃん」
指さされ、取り巻きを追い返す片平清。
「真犯人はこいつ。息子の片平清だ」
清はあっさりと認め、さっき公園で取り返したと、ガイアメモリを見せる。
ウォッチャマンの情報では、本当に評判が悪いのは母親ではなく、裏でその金
を使って遊び歩いている息子のほうだった。
「どいつもこいつも俺のこと、親の脛かじってるダメ息子だってバカにしやが
って。だからこいつを手に入れて、片っ端からむかつく奴を凍えさせてやった
んだ」
翔太郎を襲ったのも、店を出るときに突き飛ばされた腹いせだという。
真紀子は息子をかばうため、わざと自分に注意を引きつけていたのだった。
面白かったと笑う清に、怒る翔太郎。
そこに真紀子が現れて、待ってくれと頼む。だが清は、庇ってくれなんて頼ん
でないと母親を突き飛ばし、ドーパントに変身して逃げだした。
「彼は俺たちが止める。あんたにもう、一人でメリーゴーランドに乗らせない」
「探偵さん・・・」
「木馬に乗ったあんたの切ない顔が忘れられなかった。それだけさ」
フィリップとともに出ていく翔太郎。
亜樹子は真紀子に付添い、照井は、
「甘い・・・甘ったるくて・・・耐えられん!」
「ハーフボイルドだから、あいつ」
「いや、あいつがそういう性格でなければ、今ごろ俺は・・・」

○ドーパントを追う翔太郎とフィリップ。
熱くいこうぜと、ヒートジョーカーに変身。
ドーパントは池の水を氷の矢にして飛ばしてくる。ヒートトリガーで処理しよ
うとしたが失敗。
「自分の砕ける音を聞きな」
エンジンブレードが飛んできて邪魔。生身のまま30kgを投げたのか・・・
駆けつけた照井、アクセルに変身。ドーパントを攻撃。
『スチーム』氷の矢を融かして接近。
『エレクトリック』ドーパントをぶっ飛ばす。
『エンジン・マキシマムドライブ』落下してくるところにAの文字を飛ばして
とどめ。
「絶望がおまえの、ゴールだ」
転がった清に近づくアクセル。止めようと叫びながら駆け寄る翔太郎と真紀子。
照井は清に手錠をかけた。
「行く先を変えよう。おまえのゴールは・・・刑務所だ」
清を引っ立てながら、翔太郎に呼びかける。
「ハーフボイルド、とかいうらしいな。君の流儀。この街にいるうちは、その
流儀に合わせる。俺も、仮面ライダーだからな」
「いや、べつにハーフじゃねえんだけど・・・」
真紀子が息子に上着を掛けてやって抱きしめる。
「母さん・・・。ごめん」
照井がメモリに気づいて拾う。Iのイニシャルがついたメモリは、『アイスエ
イジ』と声を発して砕けた。
はっとする一同。
清は、メモリを手に入れたのは二週間前だと言う。
「俺の家族を殺した真犯人は、別にいる・・・」

○園咲邸
「にこやかだけど怖い人。冷や汗が出ましたわ」
「特殊な男よね。言ってみればガイアメモリが生み出した突然変異の化け物」
園咲の家にふさわしいなどと言って、冗談だと笑う冴子。
「彼は誰にもなびかない。いま大事なのは、敵に回さないこと」
ピアノを弾いていた男が置いたメモリには、Wのイニシャル。この意匠だと何
だろう、 Weather か?

○報告書の時間。
『片平清は警察に逮捕された。本当にあの親子が、また共に木馬に乗れる日が
来るのだろうか。俺には信じてやることしかできない』
いや、仲のいい親子でも、あの歳で木馬には乗りたがらないでしょう(^^;
「で、ひとつ質問だ。怒らずに聞けよ、照井」
「なんだ、左」
「なんでおまえが、自分の事務所みたいな顔してコーヒー淹れてんだよ!」
「君の淹れるものがひどすぎるからだ。せっかくの豆が泣く」
亜樹子とフィリップ、一口飲んで感動して固まる。翔太郎も思わず「うまーい!」
「なんなら、フィリップの相棒も替わろうか。彼の力は、君には不釣り合いだ」
二度と来んな!と叫ぶ翔太郎に、笑って出ていく照井。


わりと簡単に仲良しになりましたな。

次回はジャスミン刑事が登場。

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★☆★ この世に正義がある限り、悪もなくなることはない:-) ★☆★

  小路 真木子(SHOJI Makiko)   shoji@kyoto-econ.ac.jp