「事業仕分け」作業の一環として、漢方薬を保険適から外したら、という考えがあるという。
 その理由は、一般に市販されている薬だから、ということにあるようである。
 しかし、西洋薬にはない効能があり、一般庶民の間に深く浸透している漢方薬を保険から外すことは絶対に反対である。
 漢方薬には、次の特性がある。
1病気の初期段階に一服服用すれば、すぐに治る・・葛根湯、麦門湯など
2西洋薬と違って置き薬的に長期保存できるからムダにならない
3患者に対する身体的負担が少ない
4家庭医のみならず、病院でも漢方薬は一般に使われているし、今後も増えてゆく。
5古来から日本人の生活に結びついている薬である
6西洋薬よりも副作用が少ないし、飲みなれているから、西洋新薬のように、予想外の副作用のために、飲まずに捨てられることも少ない
 このようなメリットの大きい薬なのである。
 だから、漢方薬を保険適用から外したら、初期に防げる病気を悪化させ、その結果医療費が増加することになると思う。
 漢方薬を保険適用から外すことは絶対に間違いである。
 村上新八