「官僚主導から政治家主導へ」と言い出したのは小沢一郎であった。その一環として、それまでは、国会の委員会の答弁も、官僚が答えることが多かったが、それを大臣が専ら答えるようにしたのだ。
 しかし、いまでも、質問に回答する前に官僚が大臣に耳打ちしているのをよく見かける。これでは、政治主導とは言えまい。
 民主党は、政府に国会議員100人を配置し、政策立案、調整、決定を行なう事務次官会議の廃止、首相直属の国家戦略局設置、などを謳っている。
 しかし、真の政治主導とは、官僚をシンクタンクとして使うのはよいが、立法に一切かからわせず、執行だけやらせることだ。それだけの識見、経綸、政策策定力を持つことである。
 村上新八