自民党の骨太方針が決まった。その中での大きな転換は、06年の小泉内閣当時の決まった財政再建のための社会保障費の年2200億円の削減撤回である。
 これは、党総務会の要望で決まったものだが、それは単に、自民党の著しい斜陽化にブレ−キを掛けるために、選挙対策としてやろうとしたものに過ぎない。そこには、将来の社会保障についての哲学も何もないのだ。
 その撤回も選挙のある今年限りになるであろうことは見え透いている。
 こんな姑息な小細工を弄さなくてはならないほど自民党は行き詰まりを感じているのだ。
 「貧すれば、鈍する」とはこのことである。
 村上新八