青森県内では、わが目を疑う選挙結果で話題が渦巻いているという。

去る4月19日に行われた青森市長選挙……
現職佐々木候補を自民・公明が支持し(前回は両党の推薦)、
加えて、どうしたことか連合青森(旧社会党系)もこれに荷担、
県知事はじめ県議会の自公会派や青森市議会議員の大半を擁し、
折から東北新幹線駅の早期開設を目指して着工中であり、
その後押しもあって鉄壁の布陣を敷いていた。

対する鹿内候補は無所属を守り通しての市議・県議が長いだけの初出陣の庶民派、
県議会においても同志の議員と僅か二人で会派を組んでいただけだったという。
質素な辻説法を繰り返し、勝手連中心の運動に過ぎず、
佐々木の圧勝は誰の目にも確実視されていた。ところがどうだ、
フタを開けてみたら、佐々木の5万票余に対し鹿内は7万票余を獲得、
佐々木に2万票近くの大差をつけて圧勝した。

青森市は商業都市であるという。そして佐々木は自動車販売会社社長であり、
青森市商工会議所副会頭の前歴の持ち主でもあるという。
選挙は、奇しくも、麻生総理の豪華絢爛ともいうべき観桜会の直後であった。
恐らくは、日々苦しい経営下におかれている中小商工業者らが、
そうした自民総裁の有頂天の動きに反発し、自民支持者でさえ、
自民支持候補に一票を投じなかった者も多かったと思われる。

青森県は旧来から自民党王国であり、今次結果は信じられないという。
因みに、青森市は、自民党大派閥津島派の領袖津島雄二の選挙地盤の中心、
津島も連日選挙事務所に張り付き、懸命の声援だったという。
自民党国会対策委員長大島も青森県の出身。

民主党は小沢ショックによって塗炭の苦しみに陥ってはいるが、
小沢が血塗れ泥まみれで足を棒にして全国行脚に乗り出し、
麻生が殿様気取りの浮かれ気分で優雅な権力遊戯を続けるならば、
再び麻生並びに自公政権の支持率が下落に転じ、
圧倒的多数の国民が政権交代への支持を強める可能性がある。

自民党公明党は今やマッサオ……