デリバティブ取引を担当して、巨額の損失を出し、17兆円もの公的資金の注入でやっと破綻をまぬがれたAIGの幹部71人が総額160億円もの賞与を支給された、という。最高額を貰った人は、なんと、6億円以上だった。
 先に、G3のCEOが米議会の公聴会に呼ばれてワシントン入りしたとき、揃って専用ジェット機で乗り込んで、破綻に瀕して公的資金を頼みに来るのに、専用ジェット機で大金を使ってくるとは何事か、と議員から叱られたことがあった。
 次回は車を運転して来たし、専用ジェット機は3社とも売却したと聞いた。
 このような前例があるにも拘わらず、AIGの高額賞与支給は無神経過ぎる。
 「恥を知れ!」と怒鳴りつけたオバマ大統領はじめ皆怒り心頭で、FRBのオルメルト議長は、腹が立って何回も電話をたたきつけたと言うし、議会は、法律を作って100%の税を課す、と息巻いている。当然であろう。
 AIG側は、デリバティブ業務の縮小をうまくやってもらうためだ、としているがんなことは自分自身の尻拭いに過ぎず、当然やるべき後始末ではないか。
 ずうずうしいにもほどがある。カネまみれで頭が狂ってしまったのではないか。
 村上新八