朝日新聞の世論調査で、「今の政治に不満」という回答が60%に達しているが、この「今の」というのは「今の景気」を見てそう回答しているのではなかろうか。
 アメリカ発の世界不況で、直接の被害は軽微であったというが、輸出依存国日本は、その裏目が出た円高と輸出は激減した。
 それによる生産減で、真っ先に首を切られた派遣労働者や中小企業をはじめとして、ぬくぬくと天下っている官僚は別としてみんなどん底に喘いでいるのだ。
 それを「今の政治」と見て回答しているのであろう。
 しかし、「政治がだめ」なのは、今に始まったことではない。ずっとだめだったのだが、その自民党政権を支持し続けてきたのは国民なのだ。
 「今更、不満と言っても」とは言わぬが、自民党にお任せでやってきた国民にも半分の責任はあるのだ。
 村上新八