郵政会社の2500億円近くの費用を掛けて建設された「かんぽの宿」79施設プラス社宅数棟が109億円で売却されようとしていたのだ。
 それは鳩山総務大臣の「待った!」で止められたが、それは入札で決めたmkというが、その入札も、27社から2社に絞った経緯や、残った2社も入札の形はとってはいなかった、という不可思議千万な経緯があるのだ。
 それ以前にも、たったの千円や一万円という、常識では全く考えられないくず値で、不動産業者に売られたものが、短期間の後、4500万円、6000万円で転売された、という事実が露見した。
 その裏に、不正があったのかどうかは分からないが、それがないとしても、民間会社になっているにも拘わらず、無責任極まる役人根性そのままである。
 すなわち、自分のカネでもなく、自分の懐が痛むわけでもない、庶民の貯金の運用で作ったカネだから、年に40億円もの赤字を出すような厄介ものは、廃棄するに如かず、という感覚なのであろう。
 これが民間銀行頭取から郵政会社社長になった人物の、銀行屋センスなのか。
 村上新八