「米国人は米国産の車を買え」(オバマ)は本音だろう。
体面上、この本音を慌てて訂正しても、それは表面上のことであって、
以後そうした気持があらゆる政策場面に影響してくるのは必至。

百年に一度のこんなご時勢だ。自国の足許に火がついているときに、
よその国のことなんか考えていられるかってんだ。それがみんなの気持。
だから米国ばかりではないぞ。
世界各国首脳が勇ましい建前を口走っていても、その中味は、
なんといわれようとも、自国産業第一主義に向かうにきまってる。

むかしは保護主義といえば、外国製品に対する保護関税を意味したが、
今日の、公的資金の投入・農家への各種補償・企業救済資金の活用etc.、
これらは皆“保護主義的”な政策の範疇内にある。

阿呆太郎はダボス会議で“保護主義とは断固戦う”と向こうを張ったが、
彼は実際に自分で何を言ったことになっているのかさえをも分かっていないのだ。