4日、衆院予算委の野党の質問と麻生の答弁を聞いた。
 野党は真面目、真っ当な質問をしているのに対して、麻生の答弁はまことにインチキ臭いものを感じた。
 小泉の答弁は、「はぐらかし」と「すり替え」に終始していたが、これとも違う。例を上げよう。
・「天下りの受け皿になる公益法人なんか、なくしてもよいのではないか」という質問に対して麻生は、「公益法人は必要だから作られているのだから、なくすわけにはゆかない」と答弁。
 その「必要性」は官僚OBの受け皿にするためだけというのも多いはずである。
・派遣問題について、「3年を超えて雇用している場合には正社員にする」という法の規定を逃れるために、間に、31日のパ−ト雇用の期間を挿入して、5年モ6年も雇用して、法逃れをやっているが、これは違法ではないか」との質問に対して、「個々の事例には答えられない」と答弁した。
 こんな問題は、一般論とし答えられるのだ。「違法」だと言いたくないから、そんな答えをしているだけてである。
・「アメリカは毎年『対日要望書』を細かく日本に突きつけてくるが、こんなことをやられているのは日本だけだ」「アメリカは、『対日要望書』の最大の成果は『郵政民営化』だ」と言っている。こんなものは断ったらよいではないか」との質問に対して、麻生は「それがないと意見交換の場がなくなる」と答弁している。
 外交の場は沢山あることは、外相経験のある麻生にはよく分かっているはずだが。
・「道路予算の一般財源化が決定されているのにその使途は何も変っていない」との質問に対して、麻生は「一般財源化は、歳入と歳出がある。歳入の一般財源化はしているからそれで良いのだ、歳出はその時々で変るのだ」としたり顔で答弁。
 しかし、財源というのは使途に対応するものであって、その使途を道路に限定しない、というのが一般財源化、ということだ。麻生の答弁は「詭弁」も甚だしい。
 こういうインチキ臭く、頭の悪い、不真面目な答弁を国民が聞いたら、益々支持率が下がることになるのは間違いあるまい。
 村上新八