「総選挙の顔」として択ばれた麻生総理だが、予想外の低支持率で、利あらずと思案中、降って沸いた「米国発金融危機」を渡りに船と、これに乗ったのだ。
 「これは100年に一度の経済危機だ」「今は全力を景気支えに注ぐべきで、総選挙などしているときではない」「やれることはみんなやる」「何よりもスピ−ドが大切だ、年末までには形をつける」」と主張した。
 ここまではよかったが、その後、この対策である「二次補正」をも先送りしてしまった。支持率が上向かなかったため、二次補正を通して、次は総選挙となったら困る、と判断したのであろう。
 その言い訳を自民党は次のように述べているのだ。
 二次補正は参院で通っても、その関連法案を民主党は参院で否決すに決まっている。それでは、政策は実行されないのだ。だから通常国会でやることにしたのだ、民主党は信用しできないからだ、と。
 通常国会で衆参のねじれが解消されるわけではないのだし、こんなことは理屈にも何にもならない。
 第一、民主党が関連法案に反対するなどすれば、忽ち国民の総スカンを食うのは間違いないから、そんな愚かなことをするはずは絶対にあり得ないのだ。
 こんな愚かな屁理屈を唱える自民党は、重篤な「認知症」症候を呈していると言うほかない。
 村上新八