08年に、共産党への新規入党は13000人、共産党機関紙「あかはた」の購読者は17000名増えたという。
 これは近年にない異常な増加だ。
 その理由について、志位書記長は「労働者擁護の我が党の姿勢が理解されてきているのでしょう」と分析している。
 日本の非正規社員の比率は37%台だが、欧州のそれは15%台、いつでも解雇できるアメリカでは数%だという。
 この非正規社員の給与は、正規社員と同じ仕事をしていても、正規社員の1/2以下という給与格差や、金融危機発生以降の理不尽な非正規社員の解雇続発で、収入も住居も失うというような悲惨な状況が共産党に関心を持つ人たちを増やしている、ということなのであろう。
 しかし、だからと言って、共産思想が息を吹き返す、というこどはない。
 この、共産党の勢力増加は、アメリカのような、市場万能主義、実体経済と遊離した賭博型金融資本の暴走を制御しなから、健全な資本主義を維持していくことが必要なのだ、という認識が増えていることを示唆するものであろう。
 村上新八