麻生首相は12日、緊急記者会見をし、雇用悪化や景気後退に対処する制作を発表した。
 中身は、いかにも役人が考えそうな、従来型の付け焼刃の感を禁じえない。
 たとえば、景気刺激を狙う住宅ロ−ン減税は、大幅だが、正社員でもいつ首になるかも知れないこの時世に、多額のロ−ンを組んで住宅を買おうとするであろうか。そんなに多額の税金をを払っている連中はとっくに住宅を持っているはずである。
 もっと視点を変えた雇用対策ができないものか。
 たとえば、深刻な介護の人手不足は、労働の厳しさと給与の安さによるものだが、介護報酬を大幅に引き上げて、そこに雇用を創出するなどは考えて良さそうなものである。
 また、政府頼みだけでなく、大企業も期間労働者や派遣労働者の職、住を契約前に奪って、師走の路頭に放り出すような冷酷なことを止めて、正社員のボ−ナスくらいはカットして、雇用を継続することなどは考えても良さそうなものである。
 仕事がなければ、労働時間シェアで対応することも不可能ではないはずだ。
 世界的不況で、日本だけではどう仕様もないのだから、それこそが本当の「歳末助け合い」ではないか。
 村上新八