7年掛かりのWTO交渉妥結寸前で決裂
スイスのジュネ−ブで9日間に亙って交渉を続けたWTOが妥結寸前で決裂した。「緊急輸入制限措置」の発動問題を巡って、米国とインド、中国との溝がうまらなかったためだという。
世界で100を越す国と地域が参加し、自由貿易を確立するよって、二国間だけのFTAやEPAとは比べ物にならない全体的な貿易促進を図ろうとするWTOの狙いは正しい。
この決裂で、世界は14兆円の恩恵を失った、と言う専門家もいるのだ。
しかし、この決裂を喜んでいる農業者もいる。高関税によって辛うじて守られている作物を栽培している農業者だ。
だが、グロ−ルバル化が加速する世界で1000%とか何百%もの保護関税がいつまでも続くとは到底思えない。コスト削減の方策を推進するか、付加価値、品質で格差を納得させるか、いずれかの手を早急にうたねばなるまい。
ともかく、WTOに出席した二人の大臣の帰国を待って、決裂の真因と、今後の促進の方向を明らかにすることが先決である。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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