大分県の教員採用や校長、教頭の登用まで、賄賂で左右されていた疑惑事件が起きた。言語道断であるとしか言いようがない。
 学校というのは、私立の場合には、昔からコネの社会であった。コネの有無や寄付金の額が入学を左右していた、という慣習があった。が、今度の事件はそれとは異質なものである。
 公立学校であることと、教員の問題だからであるというだけでなく、贈賄側も教頭や校長であったからである。
 教員も人間だが、少なくとも生徒にとっては、人間的、倫理的にも模範とならねばならない存在だからである。
 そんな先生の言うことなぞ、生徒全員が聞かなくなっても当然の話である。
 この事件を学校側は、生徒にどう説明するか、困惑しているという。よ-く分かる。 

 こんな事件は「反面教師」にもならないのだから。
 村上新八