メドベ−ジェフ大統領がクレムリンで日本の新聞記者などと初めて会見した。
 その席上、北方四島問題について、プ−チンとはニュアンスの異なる発言をしている。プ−チンとは違って歯舞、色丹2島の引き渡しのみに拘らず、「今までの両国の諸宣言に基づいて協議、前身すべきだ」と、大変物分りのよい発言をしている。
 これは、昨今の日露貿易の拡大やサワリンガス田の共同開発の進展にも配慮したことはあるであろう。
 これが彼が言う「大統領が替われば、政策項目は変らなくても、アクセントは変る」ということなのかどうかは分からないが、雰囲気は柔らかだ。
 ただ、ロシア国内の領土問題に対する拘りは強いし、プ−チンの意向もあるから、これで日本の望む方向に進むとは安易には考えられないが、来る洞爺湖サミットでの福田との会見でどんな展開になるかだ。
 それがメドベ−ジェフの大統領としての独自性を占う試金石の一つにはなろう。
 村上新八