多国籍軍がアフガンでタリバン政権を駆逐したのは01年であった。それから8年経過しているが、アフガンは未だに不安定だ。
 先日には南部にカンダハルの収容所がタリバン勢力に攻撃され、1000人ものタリバン捕虜が脱走したという。
 タリバン武装勢力は、パキスタンと国境のトライアングルを根拠地としているが、民間人にまぎれているために、これを攻撃すると、民間人が巻き添えになるのだ。
 今回は多国籍軍が国境のタリバンを攻撃したところ、パキスタンの国境守備隊の兵士10名以上が巻き添えとなって死んだ事件が発生し、パキスタンとアフガンの軋轢を生じているのである。
 タリバンからの攻撃を待って応戦するとか、「タレこみや」を使ってテロリスト情報をキャッチして急襲するしか手はないのからこういうことも起こるのだ。
 タリバン勢力も一時は減少したが、いまは2万人くらいに回復したというし、麻薬商売から上がる多額の資金で新鋭武器を購入し、戦闘力も高まっているという。
 この麻薬商売と武器供給、イスラム教の学校によるタリバン補充、この三つを止めなければ、アフガンは安定しまい。その手は何かあるはずではないか。
 もっとも、タリバン「麻薬商売」にはアメリカのマフィアも間接的に一枚加担しているかも知れないのだ。アメリカの敵をアメリカのマフィアが支援しているのかも知れないのだ。
 村上新八