「環境、循環型社会白書」なるものが閣議決定された。
 この中に、低炭素、自然共生社会のヒントとして、肥溜めの糞尿を肥料として野菜、穀物の栽培に使った江戸時代の社会システムを紹介しているという。
 確かに、このようなやり方は、戦後もかなりの間続いていた。そのお陰で子どもも大人もお腹の中に回虫を飼うことになり、なかには、それが原因で口から大量の回虫を吐いて死んだ子もいたし、それを防ぐために、小学生は学校で回虫駆除の薬「サントニン」を服用させられたものである。
 そんな時代に育った官僚は既に役所にはいない。だから、こんな実情を知らないで、立派な完全サイクル社会のように勘違いして掲載したものであろう。
 が、循環型の例は、他にも沢山ある。生ごみ→堆肥→肥料→野菜という循環型システムもその例である。例を引くならそのほうが良かったに違いない。
 バカな役人と政治家共の生兵法の典型例であろう。臭くてたまらない。
 村上新八