新の一面にし「公務員改革、一転合意」の大見出しが躍っている。
 官僚寄りの自民党案が民主党案に擦り寄ってきたのだ。
 合意点は四つあるが、最重要な点は、「幹部人事の『省庁原案』を『内閣案』とし、省庁を排したこと」である。
 これは官僚OBの再就職先に関する問題だが、「省庁原案」では今までと殆ど変らないものになってしまうのだから当然である。
 しかし、その一方で「天下り」禁止にはまだなっていないこともあって、これが実際に適用されるまでには、官僚側からの執拗な「骨抜き工作」もあるであろうから、これで成功とはとても言えないが、自民党が原案を引っ込めたのは僅かではあるが、前進には違いない。
 これも「ねじれ効果」の一つだが、「ねじれ効果」が多方面に表れることを期待するとともに、それらが、選挙民の政治への関心と自覚を促し、賞味期限がとっくに切れている自公政権の政権交替への弾みになることを期待したい。
 村上新八