日本の実態は、国民主権でなく「官僚主権」国家だ。
 今回、福田がその成立を与党に指示した「国家公務員制度改革案」が成立困難になったのも官僚主権国家だからだ。
 不成立の理由は、民主党の主張である「天下り禁止」と「労働権拡大」の修正要求が容れられない、ということなのだ。
 「天下り禁止」は官僚OBのムダ碌特権や談合慣行に対す項門の一針であって、官僚にとっては絶対に受け容れられないものだからである。
 先に、骨抜きなった、「内閣人事庁」構想の問題と言い、今回の「公務員制度改革案」の不成立と言い、自民党与党では手に負えない官僚の壁である。
 これを壊せるのは、政権交替後の民主党しかないのだ。
 村上新八