人類に襲い掛かる新型鳥インフルエンザウイルスの出現は必至である。
 海外で罹患して帰国したたった一人の日本人が、そのまま通常の行動をとったとしたら、わずか数日の間に、関東一円にインフルエンザが蔓延し、何万人もの死者が出るというシュミレ−ションの結果も出ている。それは、忽ちにして全国に広がり、数十万人の死者で出るという。
 これは、戦争以上の恐ろしさである。
この新型インフルエンザに対抗するには、強靭な免疫力を持つ人は別として、ワクチンしかないが、そのワクチンは新型インフルエンザが発生して、そのウイルスをもとにしてしか創れないし、それを創るのに時間が掛かる、という点に難しさがある。
 従来は、1年半も掛かったが、それを半年には短縮できるという。しかし、半年でも長すぎる。死者60万人というのは、この創薬期間を前提にした計算であろうが、この死者を少なくするためには、この期間を短縮するしかないのだ。
 このワクチン開発期間の短縮は、まさに人類の悲願である。
 そのためには、国連主導の世界プロジェクトとして、世界中の知恵を結集して、期間短縮のテ−マに挑むべきである。
 村上新八