北アイルランド化する中国のチベット政策
北京オリンピックを直前に、チベット問題に火が付き、世界の人権擁護派が聖火ランナ−の妨害や主脳のオリンピック開会式のボイコット声明などで中国に抗議している。
これに対して、中国では、この騒ぎはダライラマ一派の仕業で国家の分裂を図るものだとして反発している。
そもそも、チベットはラマ教による政教支配国家であったが、18世紀に清国の統治下に置かれたのである。
1911年辛亥革命による清国滅亡以降は中国の宗主権を否定したが、1950年、中国軍が制圧、版図に組み込んだ。
しかし、1989年、チベット民衆は、漢族官僚による支配に反発して武装蜂起、ダライタラマはインドに亡命、亡命政府を樹立し、以降チベットの自治権拡大を求めてきている。
このように、中国のチベット支配は、日本のかっての朝鮮併合と同じなのだ。
中国は、チベット語を禁止したり、漢族のチベット移住を奨励して、経済を牛耳り、チベットの漢化を推進しているが、これはチベットの北アイルランド化に他ならず、半永久的紛争のたねを蒔くことになるのだ。
中国は、国際世論に応えて、チベットに大幅の自治権を与えるべきである。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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