昨年末が期限であった、完全かつ正確な核開発計画と保有核、核拡散状況に関する報告の第二段階で、進展がストップしている。
 ヒル国務次官補は、各国を歴訪して意をまとめ、議長国中国に対して北朝鮮への説得を要請しているが進展はみられていない。
 北朝鮮がやる気があれば、こんなことはすぐにでもできる問題である。北朝鮮は、「既に計画は提出済み」だとか「行動対行動」という理屈を付けてクズクズしている理由は、基本的には出したくないことに尽きるが、韓国の政権も変って、太陽政策は大幅に見直されることになりそうだし、アメリカ大統領は、北朝鮮に対しては、比較的穏便な民主党に代わりそうな情勢だから、ここは何とか引き伸ばして、様子見を決め込もうとしているのだ。
 ブッシュが焦っているのを見透かしている北朝鮮である。
 一度緩和した制裁を再び強化する以外に方法はないのではないか。
 村上新八