薬害C型肝炎の救済を叫ぶ患者の声は誠に切実かつ必死であり、胸を打たれる。
 また、訴訟の原告になっている患者だけでなく、証拠資料がないために、原告になれないでいる患者も含めて平等に救済せよ、そのためには、救済金が減っても構わない、という主張にも真摯なものを感じる。
 そのために、患者側は福田の政治決断を要求しているのだ。しかし、福田の反応は鈍い。
 福田は、大阪高裁の和解案が出る前は、和解案の内容を見てから決める、と言っていたが、それが出てからは、「専門家が検討中だから」と、終始政治決断を逃げている姿勢が見られる。
 管轄大臣である枡添厚労相も、「辞表を懐に総理に決断を迫ってくる」と調子良く官邸に乗り込みはしたが、こそこそと自宅に逃げ込んでしまったようだ。
 二人とも、余りに優柔不断に過ぎる。
患者側の要求に応えるべきだが、それが出来ないなら、その理由を納得てぜきるようにきちんと説明すべきである。
 村上新八