英軍のイラク駐留は有害無益だったのか
イラク南部のバスラを訪問した英国のブラウン首相は、バスラの治安状態がむしろ悪化しているにも拘わらず、治安維持権限をイラク側に譲渡する形で、駐留英軍を現在の4500名から2500名に縮小するという。
これは、目的不達成のまま、国内世論に押されての敗北的撤退である。
年に230億円もの駐留経費を掛けても、現地の世論調査では86%が「駐留は悪影響」と不評で、治安が悪化するようでは意味がないわけである。
しかし、治安維持権限を譲歩される現地警察は、警官が続している部族やマフィア化した民兵組織の命令で動いているような、全く治安警察の体をなしていない代物だという。
こんな状態での英軍の撤退は無責任であるが、役にたたないのならやむを得まい。
バスラでの、収拾のつかないマフィアの横行と部族間抗争の激化は目に見えている。この責任は一体どこがとるのか。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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