インドネシアで、「ポスト京都議定書」を協議する「国際気候変動枠組み条約締約国会議(COP)」開催中に南太平洋の島国「ツバル」のイエレミア首相が来日している。
 ツバルは標高2メ−トルという珊瑚礁の国で、地球温暖化で水没の危険性が夙に心配されている国だが、既に始まっている水没の兆候を訴え、京都議定書のときの議長国であった日本に、議定書に参加していない二酸化炭素排出大国米中など、温暖化防止への積極参加とツバル水没防止策の支援仲介を依頼するためである。
 この依頼には真剣に応えねばならないのは勿論だが、気になるのは、COP13での米中の態度である。
 地球温暖化防止には反対する理由はないから、どの国に総論賛成だが、いざ自国の温暖化ガス削減目標設定となると、お互いにしり込みして各論反対となる。
 中国は、先進国には40%もの削減目標を提示しなから、自国は開発途上国として例外扱いを求めているが、中国は温暖化ガス排出量では米国に並ぶ二大国なのだ。何を考えているのか、と言いたい。
 それに対して米国は、中国の動向を見ながら積極的に動こうとしない。こういう態度こそ、人類を滅亡に向かって加速させる以外のなにものでもないのだ。
 村上新八