疑似餌に食いつかせた金正日の外交勝利
福田の訪米、ブッシュとの主脳会談の成果として、日本国民から最も関心を持たれたのは、北朝鮮のテロ支援国指定解除の動きと拉致問題との絡みであったが、ついにブッシュから、「拉致問題が進展しない限りテロ支援国指定の解除はしない」という言質は取れなかった。ただ、「拉致問題は忘れない」と言っただけであった。
福田がどのような言い方で、ブッシュに要請したのかも分からない。秘密主義の福田は、それについて触れることもないであろう。
この結果は、ブッシュは、自分の任期中に何か外交成果をあげることに焦っている、と見透かして、強気に出ている金正日の外交勝利なのだ。
これで、外交成果を焦って、再開可能な形での核施設の封印という「疑似餌」に引っ掛かったブッシュは「北朝鮮に二度目も騙された愚かなブッシュ」として歴史に名を残すことになるであろう。
村上新八
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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