最近、極めて深刻な不安に陥っていたのは自民党。
この党は、政権からずり落ちれば、早晩総崩れになることを、
個々の自民党国会議員がいちばんよく知っている。

民主党小沢の動きは、彼等にとって願ってもない千載一遇の好機。
自民党及びそのシンパのテレビタレント・新聞・雑誌・学者・評論家らは、
潤沢な資金をもとに、総勢一丸となって民主党に大攻勢をかけてくる。
小沢の自衛隊海外派遣恒久法を逆手に、自民党がこれを積極的に採りあげ、
民主党に政策協議を持ちかけてくるのは時間の問題、これが自民の戦術だ。
自民は“大連立”とは言っているが、それは“分裂策動”といわれるのを
避けるためであって、腹の中は、民主党を割り、自民単独で第一党になること。

小沢の、チカレタビー、プツン、東北の下手弁、説明不足、誤解……等々、
なんて見え透いた嘘誤魔化しか。
党の役員会の了解も得ず、いきなり記者会見で仰々しく辞任を表明するなど、
どう見てもおかしい。
小沢は一生一代の大博打を打った、見事鮮やか、まんまとそれが成功した。
小沢が自らの持論(恒久法)を実現するには、こうするしかない。
無論、鳩山幹事長とて小沢の持論には異論あるまい。それが役員会を動かし、
留任要請ムードへと広がっていった……
見ろ、小沢が今何を言っているかを。党の人気が落ちたというのに、解散総選挙だぜ。
彼は待ちどおしいのだ、“だから言ったじゃないか、選挙に勝てないと”そう言って、
胸を張るのを。胸を張って再び大連立を主張する。嫌な奴はこんでいい、と。

政界のゾンビを撲滅するせっかくのチャンスを逃してしまった。嗚呼惜しい哉!
俺の想像が妄想であることを祈る。