10日の衆院予算委の与野党討議ではっきりしたのは、福田も政府も苦しいウソで固められているということだ。
 第一はインド洋上での燃料補給問題
福田が官房長官時代に自衛隊の補給艦から米補給艦カペラ経由で、空母キティホ−クに給油したのは20万ガロンで、1日分に過ぎず、これではペルシャ湾までは行けない、とウソの答弁をしたが、実には80万ガロンで、米国の資料では6日であったということ。
 これについては、福田は菅氏への答弁で「自衛隊からの情報で答弁したもので、事務的なミスで、自分に責任はない」と答えたが、結局は平謝り。
 更に、アフガンに出撃するのに、ペルシャ湾からでは、米と国交のないイラン上空を経由せねばならず、そんなことは常識的には考えられないのだ。
 第二には、福田が政治資金規正法違反の献金を受けていた点である。
 国から公共事業を受注している企業からの献金は禁止されているが、その企業から800万円もの献金を受け取っていたことが発覚したのである。
 福田は、そのような企業であるということを知らなかった、ミスで申し訳ない、と述べたが、その企業の会長が福田事務所の「会計責任者」になっているのに、それを知らないなどというウソは絶対に通らない。
 ウソをついて「ミス」の一言で済まそうとするふてぶてしさである。
 福田は正直で真面目な男だと思っていたが、10日の予算委質疑で「とんでもないウソつき野郎」の正体が顕われたのである。
 村上新八