参院選で与党が大敗し、いわゆる「衆参ねじれ」状態なった結果、政府与党の姿勢が大きく変化してきていることを実感する。
 参院では野党多数になったものの、衆院では自民党が絶対多数を擁している現在では、まだ与野党互角とは言えないが、それてでも、参院選以前の両院とも与党絶対多数現在の状況下での与党の専横ぶりは大きく後退した。
 このことは、「政治とかね」問題では、政治資金支出について、1円から領収書を添付する方向へ変ってきていること、高齢者の医療負担増の問題では、来年4月が実施することになっていた、75歳以上からの保険料徴収と70−74歳層の自己負担比率増20%はそれぞれ、半年間、1年間凍結の方向で検討されることになったことでも顕著に示されている。
 このような変化は、与党が、この参院選大敗によって、民意との乖離とを感じ、それを修正する必要を感じている結果であると思う。
 このように、与野党互角の勢力にすることによって、政党の政策に緊張感を持たせ、勝手なことはできないようになるのである。
 有権者は、このような状態が最も好ましいことを肝に銘じるべきである。
 特定の政党を勝たせすぎてはいけないのである。
 村上新八