盧大統領が訪朝して金正日と会談するという。両国首脳の会談は7年ぶりだが、前回同様、その裏には大金が動いているという疑惑も否定できまい。
 この会談は金正日が提案したものというが、ここには、金の読みがあることは間違いあるまい。
 年末の大統領選を控えて劣勢を伝えられる与党側が、これを押し戻すための何かを求めていること、核兵器の保有は既定事実であること、米国が北朝鮮に歩み寄りをし始めたこと、日本と米国は以前のような蜜月ではなく、6者協議でも孤立し始めていること、北に強硬な安倍は窮地に立たされていることなどである。
 この際、北寄りの盧大統領に恩を売っておくことが、メリットになると判断したのであろう。中身は「将来の統一への合意」くらいのものになるのであろう。
 安倍総理は、これで拉致問題がなえがしろにされては困ると拉致について言ってほしいと盧大統領に依頼するようだが、彼が北が嫌っている拉致を持つ出すわけはないのだ。
 日本が6者協議でのけ者にされないくらいが精一杯であろう。
 村上新八