自公与党は予想を上回る大敗を喫した。これほど明確に安倍政権は、国民から不信任を突きつけられたわけである。それも、参院選に勝つための最高の「看板」としての安倍と、首相としての安倍の二つの面で不信任を叩きつけられたことになるのだ。この意味は大きい。
 それにも拘わらす、安倍首相は続投の意思を表明している。まだ、衆院には絶対多数の自民議席がある。なんとしてでも、あくまで、自分の手で憲法改正をやり遂げたい、という執念であろう。
 これに対して、自民党の党内がどんな反応を示すかである。今のところ後継が見当たらないから続投を認めることになるのかも知れない。
 衆院では自民党の絶対多数があるから、ここで直ちに、政界再編の動きはでないであろうが、そのような「マグマ」が動き出す可能性はないでもないであろう。それはどうでもよい。
 大切なことは、これで政権交替の足がかりを得た民主党が、参院でどのような実績を示すかである。今度の勝利は「敵失」6割の勝利で、この勢いが継続、加速されるものではないことを肝に銘じて、民主党らしい政策推進に主導力を発揮し、「政権交代準備党」としての力を示すことに全力投球すべきである。
 村上新八