「ぶら下がり」と称される総理と新聞記者との立ち話的な質疑応答は、小泉時代は日に2回であったものが、安部総理に代わってからは、日に1回となり、最近ではその一回さえも、口実をつけて避けるようになってきた、という。
 演説などで国民に直接話しかけるほうが重要だというのだ。
 しかし、これは口実に過ぎず、演説は一方通行、記者会見は双方通行だから、後者のほうが批判記事につながるリスクが多いから、というのが本音であろう。それだけ、安部にとって記者に突かれては困る、頭の痛い問題が多発している、ということであろう。
 佐藤栄作元首相は、その政権末期には、自分に批判的な記事を書く新聞記者を毛嫌いし、記者会見場からすべての記者を追い出して、独りでテレビカメラに向かって喋る、という奇行に出たことがあった。
 総理が新聞記者を避けるようになってはお仕舞いである。
 村上新八