米国の核不拡散問題特使のロバ−ト・ジョセフが3日、記者会見で、広島、長崎の原爆投下について、次ぎのように語った。
 「原爆の使用が終戦をもたらし、連合国側の万人単位の人命だけでなく、文字通り数百万人もの日本人の命を救ったという点ではほとんどの歴史家の見解は一致している」と。
 当時の日本は、軍艦も航空機もそのほとんどを失い、戦力はゼロだった上に都市という都市は中規模の都市まで空襲で瓦礫に化していたのだから、日本の敗戦は確定していたのだ。
 だから、日本の息の根を止めるための原爆投下の必要性は無かったと思う。仮にそれでも、真珠湾の恨みを晴らすためにもやりたかったとしても、広島だけで充分すぎているのだ。長崎に投下されたのは、広島と違う「プルトニウム型」だから、実戦実験のために投下したことは明らかだ。
 それはともかくとしても、世界への核の拡散を止めようとする任務を持つ「核不拡散問題特使」が言うべき言葉では絶対に、絶対にないのだ。戦争を止めるために核爆弾の使用は有効だ」という理屈になるからである。
 こんなバカを特使にするアメリカは本気で核不拡散を推進しようとしているとは絶対に思えない。
 村上新八