自民党が、29日夜、公務員制度改正法案、社保庁改革法案、年金時効特例法案を参院で立て続けに強行採決した。
 年金時効特例は、社保庁のミスで時効になったものだから、これを改めるのは当然だが、あとの二法案は欠陥法案である。
 国民新党の亀井幹事長は、この自民党の暴走姿勢を「まるでブレ−キを外した暴走車のようだ」と評したが、うまい表現である。
 安倍は、法案を上げて実績を示そうとしているつもりなのだろうが、こんな法案では、識者が見れば悪法の連発であり、悪の実績造りを急いでいる愚行なのだ。
 このような自民党の強行姿勢も、もとはといえば、05年の総選挙で自民党を大勝させた国民にある。
 この総選挙は、郵政民営化の可否を問うといものであったが、国民は劇場選挙の面白さに釣られて、その結果は4年間に亙って自民党の横暴を許すことになるのに気付かずに、自民党を大勝させてしまったのだ。
 国民は、選挙とはこういう結果を招くものだということを肝に銘ずべきである。
 村上新八