28日株主総会集中日に開かれた総会で、マネ−ゲ−ムで投機を仕掛けたスティ−ル・パ−トナ−ズなどのヘッジファンド側が全敗した。
 彼らヘッジファンドは、狙った各社の株を大量に取得し、経営ノ−ハウも経営ビジョンもなく、多額の資金にものを言わせて、会社乗っ取りを図るかのように見せかけて、脅しを掛け、株価を吊り上げ、高値で売り抜けて、莫大に利益を上げるためにだけに蠢動する、法には触れない「白昼強盗」みたいな連中である。
 このようなマネ−ゲ−ムを仕掛けられた会社の小口株主が、それを見抜いて、彼らの提案を軒並み否決したのは賢明であった。
 先のドイツでの8ヶ国サミットでも、このようなヘッジファンドを厳しく規制すべきだと、議長国ドイツやEUが提案したが、アメリカが資金流通を阻害する、という変な屁理屈を付けて反対し、合意に至らなかった問題である。
 M&A(企業の合併、買収)大流行の時代に入っているが、その混乱にまぎれて、ダ−ティなヘッジファンドが横行するであろうが、経営者も株主もそのような「白昼強盗」の餌食にならぬように、万全の準備をしておくべきである。
 村上新八