イラクのなかでも、これまで平穏であったイラク北部のクルド地域が自爆テロの標的にされ始めている。9日には中心都市アルビルでの15人の死者を出した自爆テロに続いて13日にはアクム−ルで爆弾テロが発生、50人が志望し、70人が負傷したという。
 犯行声明は出ていないが、これを仕掛けたのはスンニ派でもシ−ア派でもなく、アルカイダであろう。スンニ派やシ−ア派には、クルドを攻撃する理由はないが、アルカイダは、イラク全土を混乱に陥れることを狙っているからだ。
 このような動きが加速されることによって、更に苦しめられるのは一般民衆なのだ。 

 アメリカでは、このところ、イラク問題をめぐってブッシュが劣勢に立たされているのに乗じて、一挙に攻勢に出ようとしているのではなかろうか。
 これは当然予想されることであり、優勢に立っている民主党も、米軍の撤退一辺倒ではなく、この点を慎重に考慮したイラク対応策を考えるべきである。
 村上新八