中国の偉代表の「この合意に賛成の方は起立と拍手をお願いします」の発言で、シャンシャンと閉幕した6者協議だが、議長国中国の面子を立て、何とか合意にこぎつけただけ。
 2ヶ月以内に寧辺の原子炉の封鎖、AIEAの査察受け入れ、米国の北朝鮮へのテロ支援国指定解除だけで、各国5万トンの石油供与。これを初期段階として、他のすべての核施設の無能力化に進む段階で100万トンの石油供与という中身だ。
 北朝鮮が現在保有しているとみられる核爆弾の廃棄や保有プルトニウムには何も触れていないし、ミサイル発射装備にも触れていない。
 これでは、朝鮮半島の非核化の姿は全く描けないのだ。
 94年に合意して裏切られた古証文と同じ程度の証文での合意はあまりにお粗末。この先もいつ難癖をつけて、合意という証文を破棄するかは分からない、というお粗末な一幕と言うほかない。
 村上新八