北朝鮮の金桂寛次官が、訪朝した米政府当局者に要求した内容が明らかになった。
 その内容は、寧辺の原子炉の稼動停止とIAEA査察官の受け入れに応ずる見返りに、50万トン以上の重油の供給、金融制裁の解除、テロ支援国家指定の解除などを要求するものであった。しかも、監視は、一部の移設に限り、核再処理施設への立ち入りは認めない、という制限付きのものだという。
 これは、ウソをつかれ、反故にされた94年合意と同じレベルのものである。
 北朝鮮も、14年も前に出して、不履行に終わった古証文を持ち出して、米国が受け取るとは毛頭考えてはいないはずだが、何故そういうことをするのか。
 イラク問題で内外ともに手を焼いているブッシュを、あからさまにおちょくり、バカにするような行為だと言わざるを得ない。
 こんな状況では、次ぎの6者協議の開催などは全く意味がない。
 村上新八