柳沢厚労相の「女性は子どもを産む機械」発言は波紋を広げているが、これに対して安倍総理は、「本人は反省しているから、この反省の上に立って職務を遂行してもらう」と交替は考えないことを言明している。
 これには、総裁選の際に自分を選挙本部長として支えてくれた柳沢に対する恩義みたいな気持もあるのであろう。しかし、それは公私混同というものである。
 安倍総理は、はじめは「誤解だ」といってみたり、「多くの女性不快の念を与えた」など、認識そのものがおかしい。
 柳沢厚労相のこの発言は、誤解のしようがない、明確な発言であるし、「多くの女性」ではなく「すべての女性」なのだ。
 これにきっぱりした対応を見せなかったら、有権者の半分であめ女性にそっぽを向かれる惧れは充分にあるのだ。
 首相は、佐田、松岡、伊吹と続いて柳沢まで、ということでは、内閣ががたがたになってしまうことを恐れているのであろうが、それよりも、ここでキッパリした姿勢を見せることの方が支持率低下を防ぐことになるのだ。
 そういう判断も出来ない総理では参院選では敗北するであろう。日本の民主主義の成長のためには、そのほうがよいが。
 村上新八