イラクでは、米軍の増派決定後、状況はますます悪くなってきている。
 米軍ヘリの墜落、バスの爆破、米軍拠点への攻撃、バグダッド大学構内での爆破テロなどで、この1週間で200人もの死者が出ているのだ。
 その一方で、国民議会議員30人、閣僚6人の大勢力を擁するシ-ア派、サドル師派が、国民議会をボイコットを停止して政府、議会に復帰するとの報道もある。
 これほど混乱し切っているイラクを収拾する道はあるのだろうか。その責任は、言うまでもなくアメリカにあるのだが、アメリカの世論では60%以上が米軍のイラク撤退を求めているなかで、民主党もこれに同調している。
 撤退後のイラクは、アフガニスタンの二の舞になることは必定であろう。それでもよいとは言わせない。これに対しては、民主党は答えていないのだ。
 イラク攻撃の際、賛成し、08年の大統領選では、民主党の最有力候補と見られているヒラリ−上院議員は、どのような対策案を持っているのか、それを聞きたい。
 村上新八